エアコンからの水漏れの主な原因とは?【すぐに出来る対処法】
- 久しぶりにエアコンをつけたら水が垂れてきたんだけど原因は?
- 水漏れを予防するにはどうしたらいいの?
- 作業は業者に頼むべき?
久しぶりにエアコンをつけたら「室内機から水が垂れてきた!」という事例はよくある話です。
- エアコンが故障しちゃったの?
- 放っておいたら水漏れは止まるの?
水漏れの原因がわからないと、安心してエアコンが使えずに不安になりますよね。
この記事の著者のタカシー→といいます。
私は空調の仕事に携わった18年の間に、多くの現場でエアコンのメンテナンスや修理を経験してきました。
エアコン修理対応の中でも「エアコンからの水漏れ」のトラブルについて多くの事例を見てきました。
この記事ではエアコンの水漏れの主な原因と自分で出来る対処法に関して、わかりやすく解説ができます。
- 第三種冷凍機械責任者取得済み
- RCC登録冷媒回収技術者資格取得済み
この記事の内容
- エアコン室内機からの水漏れの主な原因
- エアコン室内機からの水漏れを予防する方法
- 水漏れの対処は全部自分でできるの?
これらについて解説します。
この記事を読むと「エアコン室内機からの水漏れの原因と適切な対処法」がわかります。
いま現在エアコン室内機から水漏れが起きていて、水が止まらないようなら1度エアコンを消しましょう!
その後、以下の事例を確認してみてください。
【事例1】吹き出し口の両端から漏れている
エアコンの吹き出し口の両端からポタポタと水が垂れてくる場合は、排水用のドレンホースが何らかの理由で詰まっている可能性があります。
【ドレンホースの確認】を参考にしてください
【事例2】エアコン室内機の底面から垂れている
エアコン室内機の底面から垂れている場合は、室内機のドレンパン(排水受け皿)の破損かドレンホースの詰まりの可能性があります。
【ドレンパンの確認】を参考にしてください
【事例3】エアコン室内機と壁の隙間から垂れている
エアコン室内機と壁の隙間から水が垂れている場合は、ドレンホースの接続不良か断熱材の破損の可能性があります。
【ドレンホースの接続確認】を参考にしてください
【原因1】ドレンホースの詰まり
冷房使用時、エアコン内部では熱交換が行われて結露水が発生します。
結露水は熱交換器の下の受け皿(ドレンパン)に溜まり、ドレンホースを通って屋外に排水される設計になっています。
ドレンホースがゴミや外部からの虫などの侵入によって詰まりが生じると、屋外に排水されずに室内側に逆流してしまいます。
結果、ドレンパンが満水になり吹き出し口の両端から水が垂れてきます。
【原因2】ドレンパンの破損
結露水の受け皿のドレンパンは、自然に破損することは可能性が低いです。
取り付けの際や、クリーニングなどのメンテナンス時などに破損してしまった可能性が高いです。
【原因3】ドレンホースの接続不良と断熱材の破損
室内機本体に排水用のドレンパイプが付いていますが、屋外に排水するために延長用のドレンホースを接続します。
接続部には断熱材を巻く処理をするのですが、断熱材が劣化して破損したり接続がしっかりされていないと水漏れが起こります。
主に、室内機と壁面の間から水漏れが起きます。
ドレンホースの確認
室内機から水が漏れている時に、屋外のドレンホースを確認してみてください。
屋外のドレンホースから水が出ていなければ、ホースの内部が詰まっている可能性が高いですよ!
【方法1】ドレンホースの出口から吸引する
ドレンつまり取りポンプを使用して、ドレンホースの詰まりを取ります。
屋外のドレンホースの先端にドレンつまり取りポンプを取り付けて吸引します。
吸引後にドレンホースから排水されたらOKです。
【方法2】ドレンホースの勾配を確認する
ドレン水は自然勾配での排水なので、上から下にしか流れません。
ドレンホースの先端が上向きになっていないかを確認しましょう。
ホースの勾配が悪いようなら、下向きに変えて排水されたらOKです。
【方法3】排水出口に障害物がないかを確認する
ドレンホースの出口に障害物があると、うまく排水がされません。障害物がある際はしっかりと排水ができるように障害物をどかしましょう。
ドレンホースの先端が地中に埋まっていることもNGです。
ドレンパンの確認
ドレンパンの確認は正直、エアコンの知識がないと厳しいです。
エアコンの取り付け業者か、最近クリーニングなどのメンテナンスを行なった履歴があれば、クリーニング業者に確認するのが1番です。
ドレンホースの接続確認
ドレンホースの接続部はエアコンの知識がないと、確認は難しいです。
無理に手をつけることをせずにエアコン取り付け業者か、修理対応の業者に依頼するのが1番安心です。
エアコントラブルセンターエアコンからの水漏れが起きるのはほぼ冷房時です。
普段からエアコンの水漏れを予防するために出来るコツをご紹介します。
【コツ1】シーズン前に早めに試運転を行う
冷房時期であれば5月〜6月初旬に冷房試運転をすると、不具合があれば早めに見つけられます。
試運転をして
- 水漏れは起きないか
- ドレンホースからしっかり排水されているか
- 冷房の効きは悪くないか
最低でもこの3点を早めに確認しておくことをお勧めします。
【コツ2】フィルターの掃除をしっかり行う
軽視されがちで「水漏れと関係あるの?」と思うかもですが、大きく関係しています。
というのも、フィルターが汚れていることでエアコン内部での熱交換が悪くなります。
熱交換が悪くなることで、熱交換器の結露の量が増えて水漏れにつながる可能性があるからです。
なので、普段からフィルターの掃除を心がけることが重要です。
【コツ3】エアコンクリーニングをする
設置から年数が経っている場合は、エアコンクリーニングをすることをお勧めします。
というのも、エアコンクリーニングを行うことで水漏れの原因のほとんどを取り除けるからです。
エアコンクリーニングでは
- フィルターの洗浄
- 熱交換器の高圧洗浄
- 送風ファンの洗浄
と、内部の部品のほとんどが綺麗になるので水漏れの原因のほとんどを取り除くことができます。
なので、エアコンクリーニングもおすすめです。
【コツ4】部屋を清潔に保っておく
室内の空気の汚れは、エアコンの水漏れの原因になります。
室内の空気はエアコン内部に吸い込まれますので、定期的に部屋の換気を行うことも大切です。
【コツ5】室外のドレンホースの設置状況を確認しておく
ドレンホースの勾配の確認や、虫などの異物の侵入への対策も重要です。
ドレンホースはなるべく地面につけずに空中で下向きになっていることが排水に好条件で、虫などの異物の侵入も防ぎやすくなります。
エアコンからの水漏れの事例や原因をご紹介してきましたが、緊急対応で自分でできるものもあればエアコンの知識がないと出来ないものもあります。
夏場に水漏れが原因でエアコンが使えないと体調面を考えても避けたいところ。
急場のしのぎで水漏れを止めることができても、再発する可能性は十分にあり得ます。
一旦の対処ができたら、なるべくプロの業者に見てもらうことをおすすめします。